2012年6月25日月曜日

多重打ちの落とし穴(問題提起編)

中小企業でOAを行う際に典型的に発生する問題があります。

こういう順番に物事が発生します。

●オフィスソフトを導入
エクセルなどの表計算を導入し、経理の計算や請求書を作成する。

●経理ソフト
市版の経理ソフトを導入し、月次の売り上げ計算や給与などの計算を行う。

これらは実は何もコンピューター化していない前は、手作業だったとします。そうすると手作業であった経理関連と売り上げの計算も手作業というわけで、このあたりが大幅に改善されるわけです。

ところがここにも落とし穴はあるのです。

確かに手書きで入れていた明細などはエクセルを使えば大変便利に印刷として打ち出すこともメールに添付して送付することも出来ます。

これらは機械化といっていっても


手書き => 入力


このようにペンの代わりにキーボードとなっただけで、実はあまり作業は減っていないのです。それは手書きよりキーのほうが一般的に速い速度で入力できますので、その分効率はあがります。

従って、請求のデータを入力するのはエクセル、そして売り上げ集計をおこなうのは、売り上げ専用の事務ソフトに再度入力と言う風に仕事が2重に入力することになります。件数が少ないうちは手書きに比べてキー入力は早いわけですから、たいした手間ではないと思うわけです。
 
ところが、前回までにご紹介したような事例、つまり、社業が伸びて、処理量が増えた場合突然困ることになります。


また2回くらいの入力なら良い方で、入力の前に値段表をみながら入力となると、さらに手間は増えます。

値段表=>受注の入力=>経理の入力

この上に、提携大手会社などが参入し、独自のシステムに入力をお願いされるなどの事態になるとこれはいままで少ない工程と思われた作業が激増します。

ポイントなのは、コンピューターの入力を行う作業ですが、会社だからお金を稼ぐ作業であると割り切っていたとしても、実際に入力を行う人は間接作業人員であって、本業の運輸ではないし、お金を実際獲得してくる営業でも無いのです。零細運輸の方々でしたら、家族がその入力を行っているかもしれません、そうすることで賃金を抑えられればいいですが、ある程度会社規模が大きくなり、入力専用人員を雇うとなると、間接人員1名だけでも、一年間の経費は大変な金額が支払われることになります。

PCは安いが、複数のPCソフトに多重打ち込みを行うために雇用を行うこと自体は問題がないのですが、本当にそのためだけにたくさんの人を雇うとなると、この間接人員の増加になり会社の経営を圧迫します。さらには運賃などの顧客への提示価格にも響いていくのです。

 PCのソフトが適切であるか重要な見直しを行わなければなりません。人を一名増やすということは会社にとって毎年連続で最低でも数百万円以上の新たな経費を生じされることですから。

次回この解決策を投稿します。


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