2012年8月2日木曜日

システムのコスト(その2)

前回までに、システム会社が、どうやって、ソフトウエアの見積もりを行い着手していくかの話をしました。

結局のところ、最終的にはどれだけの人数で何ヶ月、つまり人数×月数の積算ということでソフトウエアの値段が算出されてきます。これで問題が無ければ、プロジェクトが進められるのですが、一般的にお客になっている御社側もコンピューターにある程度精通したエンジニアを用意するほうが物事が円滑になります。

こうして、数百人月(数億円)のシステムは構築されていきます。数百人月のものとなると1年くらいは最低期間で数年の場合もあります。できあがるシステムはまさに専用のもので業務はかなり改善されるようになります。

問題点も詳しく解析され、紙ではなく、そのシステム稼働以降は電子になるため、かなりの業務改善が図れるでしょう。
 
と、ここまでは、大手会社の業務をコンピューターシステム化した場合です。このように、大変な労力と費用をかけて大手の会社の業務は改善されていきます。


ところが、いまこのブログで話題にしているのは中小の運輸会社や中小企業の話をしているわけですが、実はこれらプロセスにはあまり大差がないのです。

やはり最初に解析があり、それに対して改善検討、コンピューター化したときの業務の流れなどを綿密に設計書に書き入れ、それを実現するわけです。

でもそうしたら、費用は大手の業務システムと作るのと変わらなくなってしまう・・・・・・これは事実です。ただ弊社が狙っているのは、こうした中小会社の場合は費用が捻出できない小さい会社の業務改善です。

こうした会社は結局のところマイクロソフトのエクセルなどに業務の内容を当て込んだ簡易システムで済ませている事が多いです。これですと、せいぜいワープロに近いものがあります。電卓で計算する必要はありませんが、手書きで請求書を書くの同じくらいにで手間がかかるものです。

 これを大手システム会社が行うのとあまり遜色がなく、費用はその大手会社の1/10位にしたい、これを両立することは極めてむずかしいように思えました。弊社次の工夫をすることにより、これらを解決してきました。


●システムひな形を作ることにより、基本検討などを時間を除く
●特別な伝表やスペシャルな請求書などをなるべく作らない
●ネット会議を多用した(移動時間や打ち合わせコストを減少)
●リモートによるメンテナンス
●サーバの冗長化も最小限にする
●オラクルなどの大規模データベースは使用しない。(MS SQLサーバを採用)

一番大きかったのは、人の移動を避けたことです。大手システムメーカはお客様との対話を重視しますから、それなりに顧客とのコミュニケーションは取れますが、そのたびに多数の人がお客様のところへ会議に出かけます。交通費、人件費はその時点から発生します。

弊社はこのコストを減らすため、全員がスカイプIDを持ち、夜間なども有機的に打ち合わせを行いました。全員がオフィスに居るわけではないのですが、気軽に打ち合わせができるようになったことは非常に大きな成果と思います。またコストも大変少なくすることが出来ました。

お客様との打ち合わせも同様です。

お客様側の担当社1名のため、システム会社の何人の人が毎回、移動していたのでは時間が足りません。お客様との打ち合わせは基本ネット電話で行うようにしました。

こうすることによりコストは激減したのです。


(次回へ続く)












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