たとえば、NTTなどに直接お願いし、営業拠点の間の通信を専用に引いてもらうことは昔からできました。これを一般的には専用線と呼びます、これは、帯域幅も保証され、一般のものが外からハッキングや盗聴が出来ないため、非常に優れています。
ところが優れているものにはそれなりの対価がつきまといます。当然のことなのですが、毎月の使用量は莫大です。どのくらい高いかというと、近距離(都内とか)をかつてのモデムくらいのスピード64Kで結んでも固定で3万円程度、東京と大阪の間を6メガBPSで結ぶとなんと400万円/月という値段です。
送付するものが、きわめて機密で、且つ24時間待ったなしで、送付できないとまずいような用途で、支払う回線料金に見合う収益がえられるようなものや、それだけのお金をかけても、即時性と、機密性が要求されるような用途なら、この料金を支払って回線を引くのが良いという結論になります。
ところが、考えてもみてください。
世の中光インターネット回線があちこちに氾濫しています、WIFIなどの無線サービスでも先の紹介のような6メガBPSのような低速は使っていません。ADSLでさえ、12メガBPSや50メガBPSなどというサービスもあります。確かに電話局に十分近いところにオフィスがあればADSLでも悪くはありません。
それで、これらのサービスがどのくらいの価格か・・・・・
だいたいプロバイダーにもよると思いますが、サービスキャンペーンなどを入れると初年度は突き当たり1000~3000円くらいの有り得ないような低価格で、高速回線が手に入ります。
それでは、NTTの専用線はいったい何?という疑問が生じると思います。ここでまとめてみましょう。
●専用線のメリット
・即時性があり、常に使用占有が可能である。・保証帯域幅より通信速度が低下することはない。
・機密性が高く、傍受はされない。
●専用線デメリット
・ひたすら高い・・・・
●一般インターネット回線のメリット
・ひたすら安価である!・回線速度は専用線より速い場合が多い。
●一般インターネット回線のデメリット
・混雑具合により速度低下もありうる。
・100メガBPSなどの帯域幅は目安で、保証ではない。
・機密性は低く、場合により誰でも傍受可能である。
このようにまさに対照的です。
まさに、安物はデメリットが多い?・・・・・・ところがどっこい、回線速度はたとえば100メガが1/10しか使えない混雑に陥っても、専用線より速いです。そうしたらデメリットは速度ではなく機密性の保持ということに絞られます。
そこで弊社が考えついた結論は
ソフトウエア VPN
でした。 これはソフトウエアの暗号化により、拠点間をあたかも同一のLAN上に乗せるような働きをするものです。通常のサーバクライアントのパッケージというと、通信のことは考えません。通信は専用線か社内LANの中で実現すれば良いということになりますので、全くセールストークの中には出てこないのです。
また、アプリケーションビジネスを行っている、ほとんどのソフトウエアハウスが、通信に関しては自分の分野ではないと考えてるのも一因でしょう。いわいるインフラは自分の分野ではないと考える考え方です。
たしかに、大規模プロジェクトはその通りの考えでよく、ソフトを考える人間は、ネットワークは考えないのは当たり前になっていて、アプリの人間はあくまでアプリしか考えません。
ところが、運輸の我々のお客様はというと、中小企業のIT化です。
そんなところに、インフラはインフラで用意してもらう、我々はソフトだけで良い・・・などという考えが通じるでしょうか。それは無理です、実際にエクセルから脱却しようとあえいでいるお客様に、回線はお宅の範囲内なので、社内でまずは用意してください、などといっても、全くというか、意味すら通じないかもしれません。
私たちのシステムは、会社の各拠点がインターネット(出来れば光インターネット)でネットにつながっていれば、パッケージになったソフトウエアVPNを用意してありますので簡単に拠点間の通信ができるようになります。
拠点間のソフトウエアVPNの通信内容は、ほぼ現存する最高レベルの暗号化に保護されています。ソフトウエアで暗号、復号するので、ハードウエアで暗号、復号するよりやや遅くなりますが、今時のPCですとこの位の負荷は全くといって、重い部類には入りません。
弊社の運輸システムはVPNが用意されています。
これは
インターネット回線があれば、どことでも社内のように接続可能だと考えて良いことになり、WIFIでのリモート端末や、遠く離れた拠点間のサーバクライアントの通信などが一気に実現されてしまいます。